家族信託 vs 成年後見_何が違う?どちらを選ぶ?
「家族信託と成年後見制度、どっちが良いですか?」というのは、相談時に最も多い質問のひとつです。この二つは目的が似ているようで、仕組みも使いどころも大きく異なります。ここで徹底比較してみましょう。
■ 1.制度の目的・仕組みの違い
| 比較項目 | 家族信託 | 成年後見制度 |
|---|---|---|
| 目的 | 財産管理・承継の柔軟な設計 | 意思能力を失った人の保護 |
| 開始時期 | 元気なうちに(任意) | 認知症発症後も可(法定後見) |
| 手続き | 公正証書で信託契約 | 家庭裁判所への申立て |
| 管理者 | 信頼できる家族(受託者) | 裁判所が選任した後見人 |
| 費用(継続) | 基本的になし(家族間) | 月2〜6万円の後見人報酬(継続) |
| 財産の売却 | 受託者が自由に対応可 | 自宅などは家裁の許可が必要 |
| 積極的な運用 | 設計次第で可能 | 基本的に不可 |
| 身上監護 | 対応不可 | 対応可 |
| 制度の終了 | 信託契約による | 本人の死亡まで継続が原則 |
■ 2.どちらを選ぶべきか?

一概にどちらが良いとは言えません。目的・状況によって適切な選択は異なります。
家族信託が適しているケース
✓ 不動産の管理・売却を柔軟に行いたい
✓ 賃貸経営の継続性を確保したい
✓ 二次相続・三次相続まで見据えた財産設計をしたい
✓ 本人の意思能力がまだある段階で備えたい
成年後見が適しているケース
✓ すでに認知症が進んで意思能力がない(法定後見)
✓ 施設入所・入院手続きなどは、身上監護が必要
✓ 財産の積極的な運用よりも「守る」ことが優先
■ 3.家族信託と後見制度の「併用」も可能
財産管理は家族信託、身上監護(介護・医療・施設入所)は任意後見という形で、両制度を組み合わせることが最も完全な備えになります。家族信託相談所では、お客様の状況に応じた「最適な組み合わせ」をご提案しています。